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理美容業の方

競争の激しい理美容業界ですが、意外にもサロンが繁盛するか否かは開業前の判断で半ば決まってしまいます。そこで、失敗しないために開業のポイントをお伝えいたします。

失敗しない理美容院開業のポイント

Point1. まず「物件ありき」で開業してはいけない

理美容院を開業しようという方々の行動を見ていると、十分な資金計画や事業コンセプト固めや商圏調査などをする前に、『良い物件があった!』とまず物件を決めてしまう方が多いことに驚かされます。
一刻も早く開業したい、良い物件があったら押さえたいという気持ちもわからないではありませんが、起業・開業が成功するか否かは入念な下準備で決まります。焦らずじっくりと準備をしたいものです。

Point2. 繁盛するか否かは立地で決まる

理美容院が繁盛するか否かは立地で決まります。
どんなにスタイリッシュなお店をつくっても、立地が悪ければお客は来てくれません。
駅周辺や繁華街なのか、住宅街や郊外なのか、ビジネス街や学生街なのかで対象顧客層も単価も全く異なりますから、慎重に決定することが大切です。

Point3. 初期投資をなるべく抑える

理美容院オーナーの方は、そのライフタイル自体がおしゃれな方が多いため、ともするとサロンもその感覚でデザイン性の高い店舗を作ってしまいがちです。
しかしながら、凝ったつくりの店舗は内外装費もかかり、多額の開業資金が必要となりますし、投資額が増えると投資回収に必要な月々の売上も高くなります。あまり無理をしない店舗づくりを心がけましょう。
次に参考までに理美容院開業に必要な許可申請をお伝えします。

理美容院の開業手順

営業許可申請

美容院の場合 ⇒ 「美容院開設届」を開業予定日の1週間前までに、保健所へ提出します
理容院の場合 ⇒ 「理容院開設届け」を開業予定日の1週間前までに、保健所へ提出します

◎提出書類
  開設届、施設の平面図 、構造・設備の概要 、会社の登記簿謄本(開設者が法人の場合)、
 有資格者の免許証(提示)、従業員名簿 、従業員の健康診断書・店舗の図面2部

開業届けなどの許可申請

個人で開業する場合

・事業開始月から1カ月以内に「開業届」、「給与支払事務所等の開設届出書」を所轄の税務署へ提出。
・事業開始月から2カ月以内に「青色申告承認申請書」を所轄の税務署へ提出。
・最初の確定申告の日(3月15日)までに「減価償却資産の償却方法の届出書」、 
 「棚卸資産の評価方法の届出書」を所轄の税務署へ提出。

法人で開業する場合

・設立後1カ月以内に「給与支払事務所等の開設届出書」を所轄の税務署へ提出
・設立後2カ月以内に「法人設立届出書」を所轄の税務署へ提出。
・法人設立の日以降3ヶ月を経過した日と当該事業年度終了の日のうちいずれか早い日の前日までに
 「青色申告承認申請書」を所轄の税務署へ提出。
・設立第1期の事業年度の確定申告書の提出期限までに「減価償却資産の償却方法の届出書」、
 「棚卸資産の評価方法の届出書」を所轄の税務署へ提出。

社会保険などの届け出

1.健康保険、厚生年金保険に加入義務あり

 個人経営で常時5人以上の従業員を雇用している事業所
 法人企業で常時1人以上の従業員を雇用している事業所
 → 詳細については、所轄の社会保険事務所へ。

2.雇用保険への加入義務あり

 → 雇用保険に関する詳細は最寄りの職業安定所

3.労災保険への加入義務あり

 → 労災保険に関する詳細は最寄りの労働基準監督署へ

開業資金の準備&調達

飲食店に限らず、開業には資金が必要ですが、自己資金だけでまかなえる方は稀で、ほとんどの方が知人や親戚からお金を借りたり、金融機関から融資を受けるなどして必要資金を調達しています。
そこで、どのような手順で資金調達を行うのか、その手順を簡単に説明しておきましょう。

資金調達までの流れ
STEP1. 投資額の算出

 [1] 工事費の算出 ・・・建築工事費、開発諸経費、内装工事費、設備工事費、給排水工事費など
 [2] 物件取得費 ・・・保証金、敷金、礼金、造作譲渡費用など
 [3] 開業費 ・・・備品購入費、什器備品費、印刷費、販促費といったものから開業前人件費、運転資金、前家賃、消耗品費など、まずはこれらを厳しく算出することがスタートです

STEP2. 融資先の選定

理美容院開業にあたってのポピュラーな融資先は下記のものがあります
 [1] 日本政策金融公庫
 [2] 商工会議所の中小企業向け融資
 [3] 各都道府県庁や市町村役場で行なっている新規事業資金融資
 [4] 他に助成金の活用

一般的には融資=銀行とイメージされますが、意外にも銀行からお金を借りるのはハードルが極めて高いです

STEP3. 事業計画書作成

どんな機関でも、融資を受けるには事業計画書が必要となりますので、必ず用意しましょう。これはお金を借りるためだけでなく、ご自身の今後の計画を立てる上では必ず必要です。
一般的に見込みが甘くなる場合が多いので税理士や先輩経営者に相談することをお勧めします。

STEP4. 返済計画書作成

そして、お金を借りる訳ですから当然返済計画も必要です。
借入れ総額、金融機関別の借入れ金額、利息、返済機関、月々の返済予定金額をきちんと整理し、これらを支払うための収入の見通しなどを必ず立てましょう。